更新日:2018/06/13

物件探しの選択肢が広がる? スケルトンリフォームってどんなもの?

「スケルトン」とは、住宅の構造体や骨組みのことを意味します。柱や梁、基礎といった家の骨格だけを残して、他の内装や設備を全て解体し、住宅を再生する方法を「スケルトンリフォーム」といいます。「全面リフォーム」や「フルリフォーム」と呼ばれることもありますが、同義として捉えて良いでしょう。

土地・物件選びの選択肢が増えるスケルトンリフォーム

中古住宅を購入する場合は、立地を重視して選ぶことが多いかと思います。建物については妥協し、建て替えを前提とするケースも多いでしょう。

しかし、中古物件の中には再建築できない物件、建て替える際にはセットバックを要し、床面積が現状より小さくなってしまう物件なども数多く存在します。

「予算の都合上、中古物件を検討したいけれど、建て替えができない場合はどうすればいいの?」
このようなケースに、スケルトンリフォームは適しています。

スケルトンリフォームのメリット

建て替えで不利になってしまう中古物件を有効に活用できるのが、スケルトンリフォームのメリットです。具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

耐震補強ができる

構造体があらわになるスケルトンリフォームは、現況の柱や基礎の状態がよく見えます。シロアリ被害がないか、柱や梁が腐食してしないか、補強金具が足りているかなどを目視でしっかりと確認することができます。

構造体に腐食やヒビなどの劣化が見つかった場合は、適切な補修や補強を行います。補修以外にも、コンクリートを打設して基礎を補強したり、構造計算をして耐震金物を追加したり、住まいにとって一番重要な耐震性能を上げることができます。

断熱性能を上げられる

耐震性とともに重要なのが断熱性能です。断熱は住む人を暑さや寒さから守るだけでなく、住宅の結露を防ぎます。結露するとカビやダニが発生し、体に良くないのはもちろんのこと、壁内部で「内部結露」が発生し、知らないうちに構造体が劣化していく恐れがあります。

また、断熱材が入っていたとしても、痩せてしまって性能を発揮できないことも。断熱は構造体を結露から守り、家の寿命にも大きく影響します。断熱材の交換ができるのもスケルトンリフォームのメリットといえるでしょう。

大規模な間取り変更ができる

中古住宅でよく聞くのが、「急な階段が危ない」「1階のリビングが昼間でも暗い」といったお悩みです。
スケルトンリフォームでは間取りを大きく変えることができるので、急な階段を緩やかにしたり、リビングを日当たりの良い2階へ設置したりすることができます。

配管も取り払うので、2階にあった浴室を1階へ移動することも可能です。現在のライフスタイルに合わせて、水回りの位置を自由に変えられるのも大きなメリットでしょう。

新築物件のような外観と内装

骨組みから中古住宅を再生するスケルトンリフォームは、構造体以外は新築同様です。外観も内装も好みに合わせて、つくり変えることができます。
また、既存の柱や梁をあえて見せる空間にしたり、味わいのある建具を再利用したりすることも可能です。

スケルトンリフォームのデメリット

リフォームでありながらも、耐震・断熱性能を上げ、新築のような住宅に再生することができるスケルトンリフォーム。デメリットはあるのでしょうか?

2×4工法の建物は自由度が低くなる

2×4工法やプレハブ工法で建てられた住宅は、壁そのものが耐力壁となり家を支えているので解体することができません。
壁を壊せないということは、間取りを現状から大きく変えることができないので、間取り設計の自由度は低くなり、スケルトンリフォームとしての魅力は半減してしまいます。

スケルトンリフォームで大規模な間取り変更ができるのは、木造軸組構法・在来工法の住宅と覚えておくと良いでしょう。

見積もりより費用が上がることもある

構造体の状態は解体するまで分からないことも多く、予想より構造体のダメージが大きい場合は、それに伴い補修費用も加算されることになります。
構造体の状態によっては、費用が上がるかも知れないということを頭の片隅に置いて、リフォーム計画を立てていきましょう。

増築や改築はできない

スケルトンリフォームでできることは、「大規模な修繕や模様替え」という建築基準法の定義に則ったものに限られます。建物の構造そのものを変えるようなリフォームは改築にあたり、建築確認申請が必要になります。床面積を広げる増築も同じく確認申請が必要です。

スケルトンリフォームを検討するということは、再建築ができない物件や建て替えで不利になる物件の場合がほとんどでしょう。
その場合は「大規模な修繕や模様替え」の範囲を逸脱しないリフォームに留めておくことが大切です。

まとめ

スケルトンリフォームには、建築基準法や確認申請など難しい話も出てきますから、疑問に感じることがあれば、早めに専門家や行政に相談することをおすすめいたします。

スケルトンリフォームを活用することで、希望の立地にマイホームを構えられると良いですね。


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