更新日:2018/08/24

今さら聞けない、在来工法と2×4工法の違いとは? それぞれのメリットとデメリットも解説します!

家を建てる際、最初に決めるのがどのような工法で建てるかということ。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造で家を建てるケースは日本では少ないので、ほとんどの場合は木造建築になります。

木造建築には、在来工法とツーバイフォー工法があり、「ザイライ」「ツーバイフォー」という通称で呼ばれています。

何となく「ザイライ」は日本の建て方、「ツーバイフォー」は外国の建て方というイメージはあるかもしれませんが、その違いやメリットとデメリットをご存知ですか?

家を建てるのなら知っておきたい、在来工法とツーバイフォー工法についてご説明いたします。

在来工法のメリットとデメリット

在来工法は、木造軸組工法ともいわれています。日本の伝統的な建て方で、まず柱と梁で骨格を造り、壁は後から施工します。耐震性については、柱や梁の接合部に補強金物を入れたり、筋交いや構造用合板で補強したりして、確保していきます。

在来工法の建物の強度は、骨格部分で確保されるので、開口部を大きく取れるのが特徴です。間取りの自由度が高く、増改築やリフォームしやすいのがメリットといえるでしょう。

日本の気候風土にあった昔ながらの建て方で、大きなデメリットはありませんが、ツーバイフォー工法に比べると、工期がやや長くなります。半年程度の工期が必要となるケースが多いでしょう。

また、職人の技術によって、建物の精度や耐久性に差が出ることもあります。

ツーバイフォー工法のメリットとデメリット

ツーバイフォー工法は、アメリカ生まれの建築工法で、正式には木造枠組壁工法といいます。2インチ×4インチの角材を使うことから、2×4(ツーバイフォー)と呼ばれるようになりました。

ツーバイフォー工法は、2インチ×4インチの角材で枠を造り、その枠に構造用合板を打ち付けてパネルにします。このパネルを主要部材として、床や壁を箱のように組み立てていく工法です。

柱や梁はありませんが、壁そのものが耐震性を持ち、壁面全体で建物を支えるので、地震に強いともいわれています。施工方法が細かく規格化されており、職人によって建物の精度に差が出ることが少ないのもメリットです。

工期は3~4か月と、在来工法の半分程度の時間で建てられるケースが多く、総じて合理的な工法ともいえます。これらのメリットから、木造枠組壁工法は大手ハウスメーカーで多く採用されています。

デメリットとしては、壁面で強度を確保しているので、大きな開口部を取りづらいことが挙げられます。窓の多い開放的な家を望む方には在来工法の方が適しているでしょう。

また、増改築で希望の間取りにリフォームできないケースも考えられます。耐震性の面から、どうしても取り外せない壁が出てくることがあるからです。

高気密・高断熱を求めるならどっち?

冷暖房効率の面から、高気密・高断熱の住宅が良いとされている近年。在来工法とツーバイフォー工法はどちらが優れているのでしょうか?

高気密・高断熱に関しては、壁を隙間なくぴったりと施工できる、ツーバイフォーに軍配が上がります。
しかし、日本は湿度が高く、気密性の高さで湿気がこもりやすくなることも考えられます。第一種換気設備を設置するなど、換気には十分に配慮することが大切です。

火災に強いのはどっち?

ツーバイフォーは火災に強い。という宣伝文句を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。実際のところはどうなのでしょうか?

ツーバイフォー工法の枠組み材は、空気の流れを遮断し、火災の燃え広がりを阻止します。これはファイヤーストップ構造と呼ばれるもので、在来工法にはない特徴となっています。

また、ツーバイフォー工法の建物は、省令準耐火構造の住宅に該当し、耐火建築物とみなされるケースがほとんどです。そのため、在来工法の建物よりも火災保険料の料率が低く設定されます。火災保険料が抑えられ、耐火性も得られるのは大きな安心につながりますね。

間取り変更や売却に有利なのはどっち?

例えば、子供が独立したら、二部屋を一部屋につなげて書斎を造りたい。というリフォームプランが既にある場合は、在来工法の方が適しています。将来的に間取り変更すると決めているのなら、在来工法の方がスムーズでしょう。

売却する可能性がある場合も、在来工法が有利なケースが多いようです。残念なことにツーバイフォーはリフォームできないという常識が広まってしまっているようです。

正確には、知識のある業者に依頼すれば、ツーバイフォーのリフォームも可能です。しかし、その実績のある業者が少なく、断られてしまうケースもあることから、ツーバイフォーは購入者に敬遠されてしまうことが多いのが実情です。

まとめ

在来工法とツーバイフォー、それぞれにメリットデメリットがあり、迷ってしまうこともあるかもしれませんね。

整理すると、開放的な間取りを望み、将来的なリフォームや売却の可能性があれば、在来工法。
高気密・高断熱、耐火性など、家の性能を求めるのなら、ツーバイフォー。ということになります。

数十年後の暮らしまで想像するのは大変ですが、自分にとっての優先順位をつけながら、最適な建築工法を決めたいですね。


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