キッチンカウンターにはどんな種類があるの? キッチンのワークトップに求められる機能と材質の特徴

システムキッチンを構成する要素のひとつに「ワークトップ」があります。ワークトップとは、キッチンキャビネットの上で調理作業するための天板のこと。一般的にはキッチンカウンターと呼ばれることが多いでしょう。この記事ではワークトップに求められる機能と材質の特徴についてご紹介します。
キッチンカウンターに求められる機能
耐水性・耐熱性・耐薬品性
水や熱を使うキッチンには当然ながら、耐水性と耐熱性が求められます。加えて、調味料をこぼしてしまったり、お手入れに洗剤を使ったりすることから、耐薬品性も必要です。
耐衝撃性・耐摩耗性
時間に追われて料理をしていると、気を付けていてもワークトップに何かを落としたり、うっかり鍋を乱暴に置いたりしてしまうこともあるでしょう。
配膳の際にお皿の裏側で、キッチンカウンターを傷つけてしまうこともあるかもしれません。
想像以上にワークトップは酷使される場所。衝撃や摩耗に強いことも大切な条件です
耐久性・耐候性
システムキッチンは一度設置すれば、10~30年は使うもの。その期間に変色や退色せず、できるだけ変化なく使い続けられることが求められます。また、気候の変化や日光・紫外線による影響を受けにくいことも望まれるでしょう。
清掃性
キッチンカウンターは食材を扱う場所ですから、衛生面には気を使いたいものです。簡単に汚れが落ちる材質なら掃除がしやすくなります。
インテリア性
キッチンカウンターは遠目から見ると大きな面積ではありませんが、近づくと目に入る面積も大きくなるため、キッチンのインテリア要素としては大きいものになります。
また、対面型のキッチンなどレイアウトによっては、リビングからキッチンが見えることも。その場合は、リビングインテリアとの調和も求められるでしょう。
キッチンカウンターの種類と特徴
ステンレス

キッチンカウンターに求められる機能のほとんどを網羅しているのがステンレスです。
唯一のデメリットといえるのが、デザイン性でしょう。ステンレスの天板はクールな印象を受けるので、マッチするインテリアが限られてしまうことも。
インダストリアル、ヴィンテージスタイル、ブルックリンスタイルなどのインテリアであれば、ステンレス素材の持ち味を生かすことができるでしょう。
人造大理石・人工大理石

カラーバリエーションが豊富で加工性にも優れていることから、ワークトップの主流になっているのが人造大理石と人工大理石です。
人造大理石は、粉砕した天然石を樹脂で固めた素材。人工大理石は天然石を含まず、樹脂を主原料とした素材です。
また、樹脂の種類はアクリル系とポリエステル系に分かれます。
アクリル系の特徴は、透明感があり、美しいこと。また、耐候性があり日光などによる退色がしにくいといわれています。
ポリエステル系の特徴は、比較的安価で耐薬品性はあるものの、耐候性が弱く、時間の経過とともに変色していく傾向に。また、アクリル系のような透明感はなく、樹脂そのものという印象を受けます。
どちらの素材も、やや耐熱性に劣る面はあるものの、それ以外の機能性は十分。バランスの取れた材質といえるでしょう。
天然石
御影石や大理石に代表される天然石は、高級感があり、ハイグレードなキッチンにぴったりの素材です。また、石のため熱に強いという特性もあります。
しかし、デメリットが多く扱いには注意が必要です。
ガラスなど衝撃に弱い物を落とすと割れやすく、多孔質のため水を吸いやすく汚れが付着しやすいなど、日常的に何かと気を配らなければいけない面も。
また、施工面では価格が高いこと、天然素材ゆえキッチンカウンターを一枚板で用意するのは難しく、継ぎ目が入ることなどもデメリットとして挙げられます。
天然石はとても美しいワークトップですが、多少の覚悟も必要といえるでしょう。
サイルストーン(クォーツストーン)

天然石の美しさを持ち、天然石のデメリットをクリアした素材がサイルストーンです。
サイルストーンとは、天然水晶と樹脂でつくられた比較的新しい素材。天然水晶の配合率が約94%といわれ、美しい質感と優れた機能性を持っています。
天然石と異なり、粉砕した天然水晶と樹脂を合成するため、その過程で抗菌処理を施すことを実現。サイルストーン全体が抗菌仕様となっています。
コーヒーやオイル、酢などの日常的に発生しやすい汚れも染みにくく、清掃性が良いのが特徴です。
また、樹脂を合成することにより、衝撃性に対する耐性も高められています。
まとめ
パッと見ただけでは、ステンレス系と大理石系という分類になってしまうワークトップ。
しかし、材質や素材の特徴を見ていくと、迷ってしまうほど多くの選択肢があります。
数十年、毎日使うキッチンのワークトップ。優先したいポイントを絞りながら、満足のいくカウンターを選びたいですね。
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